ルカによる福音書 23:35-56
35
民衆は立って見ていた。役人たちもあざ笑って言った、「彼は他人を救った。もし彼が神のキリスト、選ばれた者であるなら、自分自身を救うがよい」。
36
兵卒どももイエスをののしり、近寄ってきて酢いぶどう酒をさし出して言った、
37
「あなたがユダヤ人の王なら、自分を救いなさい」。
38
イエスの上には、「これはユダヤ人の王」と書いた札がかけてあった。
39
十字架にかけられた犯罪人のひとりが、「あなたはキリストではないか。それなら、自分を救い、またわれわれも救ってみよ」と、イエスに悪口を言いつづけた。
40
もうひとりは、それをたしなめて言った、「おまえは同じ刑を受けていながら、神を恐れないのか。
41
お互は自分のやった事のむくいを受けているのだから、こうなったのは当然だ。しかし、このかたは何も悪いことをしたのではない」。
42
そして言った、「イエスよ、あなたが御国の権威をもっておいでになる時には、わたしを思い出してください」。
43
イエスは言われた、「よく言っておくが、あなたはきょう、わたしと一緒にパラダイスにいるであろう」。
44
時はもう昼の十二時ごろであったが、太陽は光を失い、全地は暗くなって、三時に及んだ。
45
そして聖所の幕がまん中から裂けた。
46
そのとき、イエスは声高く叫んで言われた、「父よ、わたしの霊をみ手にゆだねます」。こう言ってついに息を引きとられた。
47
百卒長はこの有様を見て、神をあがめ、「ほんとうに、この人は正しい人であった」と言った。
48
この光景を見に集まってきた群衆も、これらの出来事を見て、みな胸を打ちながら帰って行った。
49
すべてイエスを知っていた者や、ガリラヤから従ってきた女たちも、遠い所に立って、これらのことを見ていた。
50
ここに、ヨセフという議員がいたが、善良で正しい人であった。
51
この人はユダヤの町アリマタヤの出身で、神の国を待ち望んでいた。彼は議会の議決や行動には賛成していなかった。
52
この人がピラトのところへ行って、イエスのからだの引取り方を願い出て、
53
それを取りおろして亜麻布に包み、まだだれも葬ったことのない、岩を掘って造った墓に納めた。
54
この日は準備の日であって、安息日が始まりかけていた。
55
イエスと一緒にガリラヤからきた女たちは、あとについてきて、その墓を見、またイエスのからだが納められる様子を見とどけた。
56
そして帰って、香料と香油とを用意した。 それからおきてに従って安息日を休んだ。
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