マルコによる福音書 14:41-65
41
三度目にきて言われた、「まだ眠っているのか、休んでいるのか。もうそれでよかろう。時がきた。見よ、人の子は罪人らの手に渡されるのだ。
42
立て、さあ行こう。見よ、わたしを裏切る者が近づいてきた」。
43
そしてすぐ、イエスがまだ話しておられるうちに、十二弟子のひとりのユダが進みよってきた。また祭司長、律法学者、長老たちから送られた群衆も、剣と棒とを持って彼についてきた。
44
イエスを裏切る者は、あらかじめ彼らに合図をしておいた、「わたしの接吻する者が、その人だ。その人をつかまえて、まちがいなく引ひっぱって行け」。
45
彼は来るとすぐ、イエスに近寄り、「先生」と言って接吻した。
46
人々はイエスに手をかけてつかまえた。
47
すると、イエスのそばに立っていた者のひとりが、剣を抜いて大祭司の僕に切りかかり、その片耳を切り落した。
48
イエスは彼らにむかって言われた、「あなたがたは強盗にむかうように、剣や棒を持ってわたしを捕えにきたのか。
49
わたしは毎日あなたがたと一緒に宮にいて教えていたのに、わたしをつかまえはしなかった。しかし聖書の言葉は成就されねばならない」。
50
弟子たちは皆イエスを見捨てて逃げ去った。
51
ときに、ある若者が身に亜麻布をまとって、イエスのあとについて行ったが、人々が彼をつかまえようとしたので、
52
その亜麻布を捨てて、裸で逃げて行った。
53
それから、イエスを大祭司のところに連れて行くと、祭司長、長老、律法学者たちがみな集まってきた。
54
ペテロは遠くからイエスについて行って、大祭司の中庭まではいり込み、その下役どもにまじってすわり、火にあたっていた。
55
さて、祭司長たちと全議会とは、イエスを死刑にするために、イエスに不利な証拠を見つけようとしたが、得られなかった。
56
多くの者がイエスに対して偽証を立てたが、その証言が合わなかったからである。
57
ついに、ある人々が立ちあがり、イエスに対して偽証を立てて言った、
58
「わたしたちはこの人が『わたしは手で造ったこの神殿を打ちこわし、三日の後に手で造られない別の神殿を建てるのだ』と言うのを聞きました」。
59
しかし、このような証言も互に合わなかった。
60
そこで大祭司が立ちあがって、まん中に進み、イエスに聞きただして言った、「何も答えないのか。これらの人々があなたに対して不利な証言を申し立てているが、どうなのか」。
61
しかし、イエスは黙っていて、何もお答えにならなかった。大祭司は再び聞きただして言った、「あなたは、ほむべき者の子、キリストであるか」。
62
イエスは言われた、「わたしがそれである。あなたがたは人の子が力ある者の右に座し、天の雲に乗って来るのを見るであろう」。
63
すると、大祭司はその衣を引き裂いて言った、「どうして、これ以上、証人の必要があろう。
64
あなたがたはこのけがし言を聞いた。あなたがたの意見はどうか」。すると、彼らは皆、イエスを死に当るものと断定した。
65
そして、ある者はイエスにつばきをかけ、目隠しをし、こぶしでたたいて、「言いあててみよ」と言いはじめた。また下役どもはイエスを引きとって、手のひらでたたいた。
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